ヤンキースの田中将大投手(28)が、シーズン開幕となる4月2日(日本時間3日)のレイズ戦で先発を務めることが決定した。フロリダ州タンパでのバッテリー組キャンプインを翌日に控えた14日(同15日未明)、ジョー・ジラルディ監督(52)が会見で発表。田中は15、16年も開幕投手を務めており、日本投手による3年連続の大役は初めて。通算3度の開幕投手も野茂英雄(00、03、04年)と並ぶ日本投手最多となる。


 8年ぶりの世界一を狙うシーズン。ジラルディ監督はキャンプイン前日にエースを開幕投手に指名した。「開幕投手は田中を予定している。まだ本人には伝えていない。何か予想外のことが起こらない限り、田中以外は考えられない」。田中が初めて開幕投手を務めた15年は3月27日に発表。昨年も3月31日だった。早期の決定は入団から3年間で田中が築いた実績と信頼、オフの調整の順調ぶり、そして期待の大きさを物語っていた。

 3年連続の開幕投手は日本投手で初めて。それも名門球団で大役を任され、田中もその覚悟がある。渡米直前には「狙っていきたい気持ちというよりは自分がやるんだという気持ちしかない」と話していた。昨季は200投球回にはあと1/3回だけ足りなかったものの、自己最多の14勝(4敗)、ア・リーグ3位の防御率3・07をマーク。サイ・ヤング賞投票でも7位に入った。今季の目標には「去年も初めて投票してもらえましたし、フルシーズン戦ったら自然とそういう可能性が出てくるんじゃないかと思います」と話し、日本投手初となるサイ・ヤング賞受賞を見据えている。

 右腕から今季に向けてこれまで以上に頼もしい言葉が出てくるのはメジャー移籍以来、オフの過ごし方が最も充実した自主トレを重ねている手応えからだ。1月24日に古巣・楽天の本拠Koboパーク宮城で自主トレを公開した際には「今の時点でこれだけ投げられることは、ここ数年なかった。一番スムーズに順調に上げてこられている」と話した。移籍騒動に揺れた13年オフ、右肘の不安や手術明けだった14、15年オフとは全く違う。

 今季は200投球回を最低限のノルマに設定。リーグを代表する「スーパーエース」になるためには220〜230イニングが求められ「200じゃ足らないと思う。(昨季は)球数が100球未満で降板した試合もあった。そこの信頼は、まだされていない」と世界最高峰のレベルをにらむ。

 田中としてもヤ軍としても、絶対に負けられない開幕戦となる。右腕は過去に先発した2試合で0勝1敗。いずれもチームは敗れた。ヤ軍は開幕戦5連敗中。5連敗は1938年以来の球団ワーストタイ記録で、今年も敗れると記録を更新することになる。

 「自分がローテーションの先頭に立って、1年間戦い抜くんだという気持ちはしっかり持って戦いたい」。その気持ちを、まずはチーム初戦の勝利で体現する。

 【マー君過去の開幕】

 ★30年ぶり屈辱(15年4月6日ブルージェイズ戦)メジャー2年目で初の大役も3回に味方の悪送球の間に先制を許し、エンカーナシオンの2ラン=写真<右>=などで一挙5失点。4回を5安打5失点で敗戦投手となり、「期待に応えられなかったのが悔しい」。ヤ軍開幕投手の4回降板は85年フィル・ニークロ以来30年ぶりだった。

 ★痛恨被弾(16年4月5日アストロズ戦)2―1で迎えた6回2死から同点ソロを浴び、次打者に四球を与えて降板。5回2/3を4安打2失点で自身に勝敗は付かず、救援陣が勝ち越されてチームは開幕戦5連敗を喫した。「本塁打は完全にこっちがミスした球。それを逃さずに打たれた」と反省した。
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