これがエースの意地だ。先発した阪神・メッセンジャーは毎回のように走者を許す投球を強いられながらも128球の力投で6回4安打1失点にまとめ、リーグトップタイの9勝目を挙げた。

 「もっと少ない球数で、長いイニングを投げたかったけど、チームに勝つチャンスを与えられる投球ができた。仲間にも感謝したい」


 “一進一退”の攻防だった。序盤から微妙なコースをボールと判定される場面があり、必死に怒りを鎮めながら腕を振った。

 5回2死から鈴木に対してフルカウントから投じた外角低めの直球もボールとなって四球を献上。我慢が限界に達したのか球審に詰め寄って感情をあらわにしたが、一塁から駆け寄り、制止してくれたのは復帰した西岡だった。

 「ああいうのも彼のいい所。彼は多少、英語もできるし“気持ちを切り替えていこう”と声をかけてくれた。米国でもああいうタイプの選手はいる。そういうのも知った上で、声かけをしてくれたのかな」

 仲間の一声を受けてマウンドですべきことを再確認した。続く松山を直球で押し込んで左飛。6回も2死から会沢に5個目の四球を与えても代打・バティスタを152キロ直球で見逃し三振。雄叫びを上げ、この試合に懸ける思いを表現した。

 苦しみながらも勝利をもたらし、白星を手にするのは大黒柱のなせる業だ。次回は中5日で23日のヤクルト戦に登板予定。フル回転の夏になりそうだ。
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