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明治大学【対立大1回戦】齊藤が11K完投 接戦を制し春の覇者・立大に先勝



 春の王者にも勢いは止められない。先発の明大・齊藤大将投手(政経4=桐蔭学園)と立大・田中誠の好投で投手戦の様相を呈した今試合。初回に1点を取り合うがその後は0が並ぶ。均衡を破ったのは6回裏、河野祐斗内野手(文4=鳴門)の左越えソロ本塁打で勝ち越しに成功する。この1点を齊藤が守り切り2−1で試合終了。齊藤は自己最多となる11奪三振で完投。首位攻防戦の第1ラウンドを制した。

 最後のアウトを見逃し三振で奪うと齊藤はほえた。9回2死満塁、粘る代打・江波戸(立大)に投じた10球目。勝負球に選んだのは内角への直球。橋本大征捕手(総合2=佼成学園)の構えたミットは動かず、試合終了を告げる球審の手が上がる。普段は感情を表に出さない左腕が投じた執念の1球だった。

 エースには2点あれば十分だった。序盤は2回までに4安打を浴びる苦しい投球もしっかりと修正。3回からは立大打線をわずか4安打に封じ込めた。要因は「持っている球種全てでストライクを取れたこと」と橋本。得意のスライダーに加え、チェンジアップやシンカーといった右打者から逃げていくボールを有効的に使った。圧巻だったのは8回。1番から始まる好打順だったが二つの三振を奪い三者凡退に。「そこを抑えられたのは良かった」と本人も語る投球で上位打線を圧倒した。この試合を終え齊藤は防御率1.23を記録。この日も「(調子は)良くも悪くもなかった」と言いながら1失点完投で3勝目を挙げた。抜群の安定感でチームをけん引している。

 戦友と打った本塁打だ。同点で迎えた6回、無得点が続き試合は膠着(こうちゃく)状態の中、先頭打者の2番・河野が打席に入る。「とりあえず塁に出よう」。そう意識して臨んだが、追い込まれてからの5球目を振り抜いた。打球は美しい放物線を描き左翼席へ。ガッツポーズと共にダイヤモンドを一周。リーグ戦通算3本目となる本塁打は試合を決める一打となった。活躍の裏には小林壱成学生コーチ(理工4・飯山北)の存在がある。毎日夜遅くまで行う打撃練習。常に打撃投手を務め、河野を支え続けた。「二人三脚と言ってもおかしくないくらい2人で頑張ってきた」(河野)。今試合は3試合ぶりのスタメン出場となった河野。すぐさま結果を残し、取材では「練習の成果を出せた」と一番に小林への感謝を口にした。

 次戦で勝負を決める。9回に一打逆転まで追い上げられたがしのぎ切った分「相手にとっては大ダメージ」(中野速人・法4=桐光学園)。天王山を制したこの1勝が持つ価値は非常に大きい。光るのは最上級生の存在感。投打のヒーロー・齊藤、河野はもちろん、守備では竹村春樹内野手(政経4=浦和学院)が好守備で齊藤を助け、ベンチでも4年生がチームを鼓舞する。これには「4年生を中心とした普段の取り組みから詰めてきた成果がこうして試合で表れている」と中野も手応え。明大の掲げる“人間力野球”をしっかりと体現している。春の立大戦は同様に先勝したがそこから2連敗。気の抜けない戦いはまだ続く。「また明日が1戦目という気持ちで」(竹村)。一戦必勝で勝ち点を奪いにいく。[明大スポーツ新聞部・楠大輝]

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