ジム初の世界王者誕生を目指す具志堅用高会長(61)にとって想定内と想定外のことが起こった。1回目の計量、リミットの50・8キロでパスした比嘉大吾(21=白井具志堅)に対し王者ファン・エルナンデス(30=メキシコ)は200グラムオーバー。公開練習から指摘してきた相手の減量苦は予想通りだった。ところがエルナンデスはわずか30分ほどで水をがぶ飲みしてギブアップ。体重超過による王座剥奪を選んだ王者を鋭くにらみつけ、「悔しいね」と漏らした。


 比嘉が勝てば新王者、敗れれば王座は空位。夢はつながっているが、具志堅会長には11年前の苦い思い出もある。ジム所属の嘉陽宗嗣が前日計量をクリアできなかった王者に黒星。相手の減量苦はメリットとなり得るが、体格差が生じる可能性もあり一概に有利とは言えない。そのため、20日午後4時からは「リミットから10ポンド(約4・5キロ)」と条件をつけた非公式の計量を行うことになった。ただし超過しても罰則はなく、エルナンデスへの抑止力としては疑問が残る。「自分のことだけを、やってきたことだけを考える」と力を込めた比嘉。具志堅会長も「比嘉はそういうものも全てひっくり返すよ」と最後は愛弟子への厚い信頼を口にした。
閉じる
続きを表示する