12年ロンドン五輪ミドル級金メダリストでWBA世界同級1位の村田諒太(31=帝拳)がスポニチ本紙に観戦記を寄せ、南京都高(現京都広学館高)の先輩である山中の敗戦に複雑な思いを打ち明けた。

 山中先輩は凄く調子が良かったです。1回からジャブが切れていて、動きも良かった。試合後に映像を見ても、最後まで目は生きていたと思います。相手は3発目を出すのが速かったけれど、そこまで先輩が効かされている印象もありませんでした。結果が全てなので、「たられば」はありますけれど、それを言うことで誰のためになるのか。この結末には、いろんな感情がありますね。


 先輩が打たれた時は、頭をはね上げられ、脳を揺らされるシーンが多かったのは事実ですが、相手のパンチにしっかり反応していたのは意識が落ちていない証拠です。レフェリーも先輩の目を何度か見て確認していましたが、僕にはこのタイミングで試合が終わるのは複雑です。山中先輩と大和トレーナーはデビュー当時から10年以上の付き合いですから、感情移入することは否定できません。いろんな関係性の中で生まれた結果なのだと思います。

 カウンターが一発入れば、ノックアウトで勝てる可能性はありました。このまま続けていればというのもありますが、これも「たられば」ですよね…。記録が懸かる時というのは、目に見えない何かがあるものです。だから、記録というのは今も残っているんだと思います。(プロボクサー)
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