井上尚が「衝撃的」と驚く結末が待っていた。6カ月ぶりの再戦となったメインのWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチで、4階級制覇の前王者ローマン・ゴンサレスが王者シーサケットに4回TKO負け。3月にプロ初黒星を喫した相手へのリベンジどころか、プロ48戦目で初のKO負けを喫した。


 3月はダウンを喫しながらも議論を呼ぶ0―2の判定負け。しかし、この日はパワー負けが明らかだった。4回に右カウンターで横倒しに倒れると、最後は右ストレートでリング上に大の字に。救急車で病院へ運ばれた。軽量級ながら、かつてパウンド・フォー・パウンド(PFP、全階級を通じての最強ランキング)1位に君臨した姿はなかった。

 一方、再戦で完全決着をつけたシーサケットは「タイのボクシング史上最大の勝利」と大喜び。次戦はこの日の挑戦者決定戦を制したエストラーダとの指名試合が義務づけられるが、リング上ではインタビュアーが「戦いたいのはエストラーダか井上か?」とわざわざ井上尚の名前を挙げて質問。シーサケットは「誰とでも戦う」と話すにとどめた。バンタム級転向を視野に入れながらも、井上尚はゴンサレスが脱落したスーパーフライ級の頂上決戦の有力候補に浮上した形だ。
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