性同一性障害を乗り越え、女性歌手兼モデルとして活動している麻倉ケイト(37)が、女優としてハリウッドデビューすることが1日、分かった。米映画「ピラニア・イン・ジャパン」(19年春公開予定)への出演がこのほど正式に決定。全国的にほぼ無名で異色の存在が、いきなり世界に羽ばたくサクセスストーリーに注目が集まりそうだ。


 1メートル82という海外の女優にも負けない超抜ボディーの持ち主のケイト。身体は男性、心は女性という悩みを持っていた時期を振り返りながら、「ハリウッド女優は昔からの夢。諦めなかったら何でもできることを証明したい」と胸を張った。

 かつて、関西の人気番組「おはよう朝日です」(ABC)のリポーターや、男性歌手KEITAとして活動。音楽祭で優秀新人賞を受賞するなど将来が嘱望されていた。だが、小学2年時から抱えていた性同一障害の悩みを09年にカミングアウト。翌年に精巣摘出の性別適合手術を受け、女性として再出発した。

 その後は歌手やモデル、講演などをしていたところ、支援者がじわじわと増加。このほど所属事務所が設立したLGBT(性的少数者)サポートの一般社団法人「LGB.T」の代表にも就任した。

 そんな中、先月に大阪で行われた映画のオーディションに参加したところ、関係者の目に留まった。キャスティングに関わる沖縄アクターズインターナショナルの本橋千明会長は、経歴も含め「興味深い存在。新しい女優像をつくってくれるのでは」と期待。配役は未定だが、関係者によると「注目を浴びる役」になる見込みという。

 映画は、2009年にアカデミー名誉賞を受賞したロジャー・コーマン監督が製作の指揮を執る、1978年に1作目が公開された「ピラニア」のシリーズ最新作。監督、主演は未定だが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のドク役で知られるクリストファー・ロイド(78)が出演予定で、19年春の世界同時公開が見込まれている。

 現在は10月に予定されるクランクインに向けて元々、得意とする英会話の特訓中。「世界に羽ばたくために、さらに磨きをかけないと」と話している。

 ◆麻倉 ケイト(あさくら・けいと)1980年(昭55)4月14日生まれ、奈良県出身。2002年に「KEITA」として歌手デビュー。03年、上海アジア音楽祭で優秀新人賞。滋賀医科大の公認アイドルとして昨年まで14年連続で学園祭に登場し、今年も10月29日の出演が決まっている。所属はレインボーミュージック(本社・大阪市)。
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