17年G1開幕戦の「第34回フェブラリーS」(19日、東京)の出走馬が16日に確定。レッツゴードンキが京都牝馬S(18日)に回ったことによりエイシンバッケンが16番目の枠に滑り込んだ。根岸S3着の末脚自慢は状態万全。2年ぶりのG1制覇を狙う岩田康誠(42)とのコンビで一発ムードが漂っている。また、昨年の最優秀ダートホース、サウンドトゥルーの鞍上は柴田善臣(50)に決まった。

 午後2時。栗東トレセンの出馬投票室でエイシンバッケンが出走可能であることを確認した中尾師は安堵(あんど)の笑みを浮かべた。「よかった、入ってますね。滑り込んだ」。出走馬決定順で上位のレッツゴードンキがこの日まで出否を保留していたが、京都牝馬Sへ。バッケンの繰り上がりが決定し、師は「ここは使いたかったレース」と喜んだ。

 運に加えて上昇度も魅力だ。昨年10月に藤森Sを勝ってオープン復帰を果たすと、その後も1、2、3着と安定した走りを続けている。重賞初挑戦の前走・根岸Sは直線で前が詰まりながら、ゴール前は猛然と伸びて3着に浮上。その末脚が重賞でも通用することを示した。デビュー時は490キロだった馬体が近3走は526キロ。師は「馬体が大きくなって、イレ込みもだいぶマシになってきた。肉体面も精神面も成長してきた」と目を細める。最終追い切りは坂路4F52秒0の自己ベスト。状態は申し分ない。

 鞍上・岩田も一発を狙っている。中央G1・24勝の“ハンター”も昨年は中央重賞未勝利。勝ち星も68勝にとどまった。だが、今年は愛知杯(マキシマムドパリ)で久々の美酒に酔い、勝利数も既に10勝に達している。次男の望来(みらい)はJRA競馬学校騎手課程35期生(1年生)として奮闘中。「時々電話がかかってきて話をする。俺も頑張らなと思うよ」。父子対決の日を心待ちにしながら、自身の完全復活を期している。

 12年に7番人気のテスタマッタで鮮やかな追い込みVを決めた名手は「根岸Sは進路の選び方を失敗して2回詰まった。それでも最後はよく伸びている」と前走で能力を再確認。「折り合いと直線のさばきがポイント。カフジテイクの前から先にうまくさばきたい」とイメージを膨らませている。目指すはG1初挑戦Vの偉業。冬のダート頂上決戦で、驚がくの「バッケンレコード」が飛び出すかもしれない。
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