神騎乗、雷神、マジックマン…。数々の異名を持つジョアン・モレイラ(33)が今年も「第53回札幌記念」を熱くする。パートナーを組むのは昨年モーリス(2着)と同じ堀厩舎のマウントロブソン。16年牡馬クラシック皆勤の素質馬が、モレイラを背にした追い切り(札幌ダートコース)で素軽い動きをアピールした。

 マウントロブソンの追い切りを終え、「ミナサン、オハヨウゴザイマス!」と報道陣の前へやってきたモレイラ。人懐っこい笑顔で質問をこなしていったが、あるフレーズにピクリと反応した。「神騎乗」。圧倒的なパフォーマンスを残すモレイラを称えたフレーズだ。「そんなふうに呼ばれていたのは知らなかった。自分には多くのニックネームがあるけど、悪くないね」。不敵な表情は初コンビを組む相棒への手応えと無関係ではないはずだ。

 “マジックマン”を背にして札幌ダートコースへ現れたロブソン。サトノヴィクトリー(3歳未勝利)を約2馬身前に置き、リラックスして道中をクリアする。スムーズに加速し、直線で内へ。僚馬を射程圏内へ入れると、馬なりで1馬身半突き放してゴールした。時計は4F54秒8〜1F12秒6。小林厩務員は「予定通りに来られた。前走より状態は上向いていると思う」と納得の口ぶり。モレイラも「いいフィーリングでいい反応だった。日曜が凄く楽しみだね」と明るかった。

 札幌と言えば“雷神”の舞台だ。昨年は騎乗機会7連勝の日本タイ記録をマークし、わずか3週間で17勝を挙げた。「札幌は管理、メンテナンスがしっかりしていて美しい競馬場。直線は短いけど3〜4角が広くてフェアだよね」と特徴は把握している。心残りは昨年の札幌記念だけ。断然1番人気で2着だったモーリスが痛恨だった。「あれは凄く悔しかったよ。(ロブソンは)ダービー、皐月賞でポテンシャルを発揮していた馬。スムーズならチャンスはあると思う」とリベンジに燃えていた。

 「まだ、日本では重賞を勝っていない。カミキジョウ、見せられるように頑張ります」と、締めくくったモレイラ。札幌での騎乗はワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)が行われる27日まで。今年もワールドクラスの技術を堪能しよう。

 ◆ジョアン・モレイラ 1983年9月26日、ブラジル生まれの33歳。00年、同国でデビュー。1000勝を挙げた後、09年シンガポールに移籍し、4年連続リーディング。13年から香港に移籍し、14年から3年連続で最多勝を更新してリーディング獲得。日本馬とのコンビではヴィブロスでドバイターフ、ネオリアリズムで香港・クイーンエリザベス2世CのG1を制覇。JRA通算89戦26勝。
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