ロングラン開催が始まった府中をいきなり菜七子が熱くした。

 ダート1400メートル戦の東京8R。藤田菜七子(20)が騎乗した6番人気ホノカ(牝3=菊川)が坂上で粘りに粘る。スタート後からハナを突き進み、ゴールはもう目前だ。だが、後方から猛然と迫るのが1番人気のデピュティプライム。身を投げ出すように追う菜七子に応えるように踏ん張るホノカ。重賞並みの歓声の中、最後は首差だけ残して勝利。笑顔で引き揚げてきた菜七子は「最後はいっぱいいっぱいだったけどこの馬の競馬ができた。何とか頑張ってくれて、根性のある馬です」と相棒を称えた。


 これが節目の今季10勝目。デビューした昨年の6勝を大きく上回り、97年に増沢由貴子が記録したJRA女性騎手の年間最多勝利11勝に王手をかけた。菜七子は「やっと10勝できてまずはホッとしている」と正直に明かした。昨年は一度もなかった逃げ切りVだが、今年はすでに6勝を逃げで達成。武器のスタートセンスにペースを読む冷静さが加わって得意のスタイルが確立した。「自分自身もっともっと上を目指せるように頑張りたいです」。順調にステップを上ってきた。

 8日も東京競馬場で騎乗し、12Rのコパノディールなど5頭で記録へ挑む。歴史がすぐにも塗り替えられるかもしれない。
閉じる
続きを表示する