国際オリンピック委員会(IOC)は5日、2024年夏季五輪招致を目指すパリとロサンゼルスの評価報告書を公表し、既存施設を最大限に活用して財政負担を抑える両都市の開催計画をともに高く評価した。候補都市の撤退が相次ぐ中、優れた開催能力を持つ両都市を24年と28年の2大会に振り分けて同時に開催都市を決める異例の措置が、さらに現実味を増した。


 開催都市は9月の総会(リマ)でIOC委員の投票で決まる。IOCは6月の臨時理事会で2大会を同時決定する提案を承認しており、今月11、12日の臨時総会に諮る。

 当初5都市が立候補した招致レースは住民の反発などで撤退が相次ぎ、一騎打ちとなった。現状では24年大会はパリ、28年大会はロサンゼルスが有力との観測が広がっている。

 報告書は5月の現地調査を踏まえたもので、IOC委員の判断材料となる。評価委員会のバウマン委員長は「2都市とも素晴らしい大会を開催できる十二分の能力がある。五輪は安泰だ」と述べ、IOCの中長期改革「五輪アジェンダ2020」に沿った計画を歓迎した。

 報告書は、競技会場に占める既存、仮設施設の割合がロサンゼルスは97%、パリも93%と極めて高い点や、両都市とも国際大会の開催実績が豊富な点を強調。一方、パリは市民の開催支持率が63%でロサンゼルスの78%に比べて低く、会場となるセーヌ川の水質を課題に挙げた。ロサンゼルスは四つの会場群を結ぶ観客の輸送態勢などの課題を指摘した。(共同)
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