「任侠山口組」代表ボディーガード射殺 白昼の神戸住宅街騒然

2017年09月13日 05:30

社会

 神戸市内の路上で12日昼、指定暴力団神戸山口組から分裂した新組織「任侠山口組」の関係者とみられる男性が射殺された。銃撃した男は、神戸山口組傘下の組員の可能性が高いことが捜査関係者への取材で分かった。新組織の織田絆誠(よしのり)代表(50)を狙った可能性があり、県警は両組織の抗争とみて捜査を開始。住宅街で突然起きた発砲事件は、近隣の住民を恐怖に陥れた。

 「パン、パン」――。JR兵庫駅から北西約1キロ、市営住宅や商業ビル、学校などが混在する幹線道路沿いの街の一角に、乾いた銃声が響いた。

 男性が撃たれたのは12日午前10時ごろ、神戸市長田区五番町の路上。頭から血を流して倒れており、病院に運ばれたが約1時間15分後に死亡が確認された。規制線が張られた現場には犯人が放置した黒いセダンの周辺に大量の血痕が残され、捜査や救急車両が何台も駆け付ける物々しい雰囲気となった。

 死亡したのは「任侠山口組」の織田代表のボディーガードとみられる男性で住所、職業不詳の楠本勇浩さん(44)。現場に近い織田代表の自宅から、代表が普段使用する車を先頭とする3台が幹線道路に出ようとした際、待ち構えていた複数人とみられる犯人グループが、道路をふさぐ形で車をぶつけて制止した。

 2台目の車から降りた楠本さんと言い争いになり、40〜50歳の男が頭部に拳銃を複数回発砲。犯人グループは車を放置して逃走した。バイクが使われたという情報もある。

 捜査関係者によると、織田代表が現場にいた可能性が高いという。兵庫県警は長田署に約90人態勢の捜査本部を設置。犯人が新組織のトップを襲撃しようとしたとみて背景を詳しく調べている。新組織は今年4月、神戸山口組を離脱した複数の組員が「任侠団体山口組」の名称で立ち上げ、8月に改称。神戸山口組の運営方法を強く批判していた。

 事件は地域社会に暗い影を落とした。近くの市営住宅に住む男性(85)は「近くに暴力団事務所はあるけど、最近はけんかや、もめ事を見たことがなかった。怖い」と話した。神戸市教育委員会は、市内の幼稚園や学校に安全確保を求めるよう緊急通知。現場近くの市立小は午後の授業を1時間切り上げ保護者や教師が付き添って児童を下校させた。

 【山口組分裂の経過】

 ▼2005年 弘道会(名古屋市)出身の篠田建市・6代目組長が就任

 ▼15・8・27 山口組が直系13組織の組長を処分。離脱した組長らが神戸山口組を結成

 ▼16・3・7 警察庁が山口組と神戸山口組を対立抗争状態と認定

 ▼4・15 兵庫県公安委員会が暴力団対策法に基づき神戸山口組を指定暴力団に指定

 ▼5・31 岡山市で神戸山口組系組幹部が射殺される。その後、弘道会系組員が出頭、殺人容疑などで逮捕

 ▼17・4・30 神戸山口組の一部幹部らが新組織の結成を表明。当初「任侠団体山口組」と名乗ったが、後に「任侠山口組」と改称
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