金メダルを阻む対立候補に最強の刺客を送り込む。レスリングの女子代表は12日、都内で合宿を公開。日本協会の栄和人強化本部長(57)は東京五輪で女子全階級金メダルの公約を果たすべく、川井梨紗子(22=ジャパンビバレッジ)を切り札に指名した。


 8月の世界選手権で日本女子は6階級のうち4階級で金メダルを獲得。しかし近年は伊調馨が連覇していた58キロ級は米国のヘレン・マルーリス(26)に明け渡した。日本にとってはリオ五輪で吉田沙保里の4連覇を阻んだ因縁の相手。今年の世界選手権でも5戦全てテクニカルフォールと圧倒的な強さを見せており、3年後も大きな脅威になるのは間違いない。そこで栄氏は「抜群に強い相手なので、日本で一番強い選手を当てて挑戦状を突きつける」と川井に出馬を要請した。

 東京五輪の実施階級は8月に区割り変更されたばかり。以前は58キロ級が主戦場だった川井は、リオ五輪は63キロ級に上げて金メダルを獲得した。新階級では57キロ級と62キロ級に重複立候補状態で、どちらでも勝つ実力がある。12月の全日本選手権は62キロ級出場の意向だが、「打倒伊調馨」を目指してきた川井だけに強い相手との対戦は望むところ。「(栄監督から)勝てるのは梨紗子しかいない。勝ってほしいと言われた。もしそういうことになれば…」とマルーリスの階級への落下傘も辞さない構えだった。
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